つれつれ日誌

宇宙やITベンチャー、経済情勢、国内外社会、歴史、1歳半の息子育児、自身の不眠症、等々について徒然書いていきます。

【不眠症とは】精神生理性不眠症を発症したきっかけ

f:id:ikanzi:20191026112159p:plain

あれ、寝れない?

今回は寝れなくなったきっかけについて書いてみようと思います。

きっかけは鮮明に覚えていて、あれは社会人になりたての6月でした。私は枕もとで遅くまでケータイをいじっていて、寝なきゃと思った時には既に1時を回ってしまってました。早く寝なきゃと寝始めたはいいものの、まだ新人も新人だった私は「遅刻してはならない」という思いと「早く寝なければ明日の仕事の質が落ちる」という焦りを感じ始め、次第に眠気は消え去り、頭の中は「寝なきゃ」という強迫観念のようなもので占有されていきました。

当然このような状態では眠りにつくことは出来ず、その日は結局4時くらいまで寝たのか寝てないのか分からないような状態で戦っていたと思います。皮肉なことに「もう朝だ・・」と諦めに近い境地に至ると寝ているんですよね。今になっては分かるんですが、これはとても大切なことで、「寝れない自分に抗わない」ことが不眠症から抜け出すポイントの一つになります。このことについてはまた別に書いてみたいと思います。

「寝れなかった昨日を取り戻さなくては」

f:id:ikanzi:20191026110454p:plain

寝れなかったことで次の日の私の頭はぼーっとしており、先輩の話も聞くのが辛く、明らかに考えるスピードや仕事の効率は落ちていました。上司や先輩の期待に応え、早く出来る新人として認められたかった私は昨晩ケータイをいじっていた自分を責め、「今日こそは早く寝る。今日の寝れなかった分を取り戻す。こんな状態になっているのは全て睡眠不足のせいなんだ。」と心に決めていました。

この点もいつか書きたいと思いますが、この思考も不眠症に陥る大きなファクターだと思っています。日常生活の不具合を全て不眠症のせいだと結論付け、十分な睡眠時間を取ることが唯一の解決策だと自ら刷り込みを行ってしまうんですね。これはとても危険なことでなかなか克服することが出来ません。今の自分でも完全にこの境地を逸したとは言い切れないと思います。

負のスパイラル

寝れずにぼーっとしてしまったその日の夜、私はぐったりしてシャワーも早く浴び、11時頃にはベッドに入ったと思います。実はこれがまたダメなポイントなんですね。既に頭の中の「寝なくてはいけない」という強迫観念は程度を増しており、それに加えて「今日のような寝れない状態は絶対に嫌だ」という思いも芽を出しています。そんなこんなで脳は既にある意味興奮状態にあるのに、いつもよりも早い時間にベットに入り、「よし寝るぞ」と意気込んでも寝れるはずもありません。今日の疲れをとって明日すっきりした頭で仕事に臨みたい。そう思えばそう思うほど頭は冴え、心は焦り、眠気は逃げていきました。

この負のスパイラルが4日間程度続き、「自分は何かの病気に罹ってしまったのではないか」と強烈な不安に一人でさい悩んでいました。寝れたように思われる日が少し続き、治ったか?と思われることも何度かありましたが結局この悪循環から完全に抜け出すことは出来ず、見事に不眠症のスパイラルにはまっていきました。

昔は寝れたのに・・

思えば過去にも同じような状況で寝なきゃと焦ったことはありました。アルバイトのシフトが朝一に入っていて、早めに寝なくてはいけなかった時です。当時はいくら目が冴えていても、一度「寝よう」と決めてからは気付かないうちにすーっと寝付いていました。後になって自分なりに理由を解析した結果、学生時代の自分と社会人の自分で決定的に違っていたのは「責任感」でした。

学生時代はあくまでもアルバイトの立場でやれと言われたことを遂行するだけが責務でしたが、社会人なり立ての自分は、早く仕事を覚えて成果を出したいという思いが非常に強くありました。そのため、勤務時間は朝から明瞭な頭でフルに働かなくてはという気負いのようなものを持っていました。これも今振り返って思うことですが、この思いが不眠症スパイラルから抜け出す(今でも完全に抜け出せてないのですが・・)のをより一層難しくしていたと感じます。

親の教え

小さい頃に「〇〇時までには寝なさい」「✖✖時間以上は睡眠時間を取りなさい」と教えられたことはありませんか?私の両親(特に母)は睡眠をとても重要なものと捉えていて、私に対しても幼少期から8時間は寝なさいと何度も言い聞かせてくれました。子供ながらに、私も寝ると心身ともに回復できることから、母の言っていることは正しいし、自分の体は7~8時間以上の睡眠時間を取らないとうまく機能しないのだ。と理解するようになっていました。この一種固定観念ともいわれる考え方もまた、不眠症を不用意に強固にすることに残念ながら貢献していたと思っています。

不眠症は一度罹ると抜け出せない(抜け出しにくい)

これまで不眠症を発症するに至った経緯をばーっと書いてきました。いくつかポイントを示したように、不眠症は一時的・短期的には誰にも起こりえる事象ですが、それを慢性化させてしまう要素があります。以下の記事では私の不眠症発症原因とは少し異色ですが、それを本格化させてしまうメカニズムが紹介されており、専門的な解説がされておりましたのでご紹介させていただきます。特に以下の引用箇所なんて私がやってしまっていたことにドンピシャですね・・。

「不眠を悪化させる睡眠習慣」とはやたらと早い時間帯から寝ようとしたり、ベッドの中で眠れずに悶々と苦しい時間を過ごしたり、長い昼寝をしてしまったりなどの就床習慣のことで、1つ1つが不眠を悪化させる原因となる。慢性不眠症で悩み始めると大部分の人がこのような睡眠習慣に陥ることが分かっている。

引用:https://style.nikkei.com/article/DGXMZO95249070X11C15A2000000/

三島和夫(みしま・かずお)

以下は同じ記事の中で紹介されていた3つのPを分かりやすく図示しているものです。私は「急性期」に②の要素も③の要素も織り交ぜながら一気に不眠症を本格化させてしまったきらいがあります・・。心配性な個人的性格も相まってとのことと思っています。

f:id:ikanzi:20191026001825p:plain

不眠症発生までのライン。私急速に「急性期」に不眠症のラインを超えた気がします。

【出展元】

さて、今回の記事ではこの辺にしておき、次回は不眠症の種類や不眠症を打ち明けるまでの経緯等について触れられたらなと思っています。こうして自分の不眠症の歴史を振り返り、文章化することも症状を達観して捉えられるので有意義だなと思っています^^

それでは、また。